おしりの日帰り手術.jP
医療法人社団LYC ららぽーと横浜クリニック監修
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その他の肛門疾患

膿皮症(のうひしょう)

肛門周囲のアポクリン汗腺に細菌が繁殖することにより、皮下に膿(うみ)がたまる病気です。
膿皮症は皮脂の分泌が活発な20~30代の男性に生じやすく、中年以降の方ではあまり頻度は高くありません。

一見、痔瘻による肛門周囲膿瘍に似ていますが、肛門内へ続く硬くなった組織がないことで鑑別できます。
膿皮症を放置しておくと徐々に広がっていき、お尻の皮膚全体が夏ミカンの皮のように硬く化膿して座れなくなる場合もあります。
痔瘻を併発していることもあり、正確な診断には注意を要します。

治療に関しては、痔瘻と同様に薬では治らないので、根治手術(膿皮切除術)で化膿している領域を完全に取り除くことが必要です。膿皮症が広範囲な場合や多発している場合では術後に再発することがあります。この膿皮症の根治手術は日帰りで可能な場合も多いです。

膿皮症(のうひしょう)

毛巣洞(もうそうどう)

毛巣洞・毛巣瘻などと言われ、尾てい骨付近の皮膚の下にもぐりこんだ毛に細菌が繁殖して膿がたまる病気です。
ほとんどの場合は毛深い男性の尾てい骨から仙骨付近の正中に発生し、硬いしこりに触れたり、膿が出たりするのが初発症状です。

治療に関しては、膿がたまっている場合にはまずは切開排膿処置を行います。しかし、この処置は応急処置にすぎず、自然治癒をすることはまずないため、後に毛巣洞の化膿している袋ごと切除して縫合する手術が必要です。切除された「化膿している袋」の中には毛髪があることが多いです。この毛巣洞の根治手術はほとんどが日帰りで可能で、再発もあまりありません。

毛巣洞(もうそうどう)

尖圭(せんけい)コンジローマ

肛門の周囲に小さな米粒のような軟らかい多発性のイボができる病気です。
HPV(ヒトパピローマウィルス)の接触感染が原因です。肛門以外では陰茎や腟といった性器に生じることもあります。

通常は性的接触によって20~30代の若い人に感染することが多いのですが、高齢者や小児などの感染経路が不明なケースもあります。性的パートナーも感染していることが多いので、その人も受診する方がよいでしょう。また、尖圭(せんけい)コンジローマのある人はHIV(エイズウィルス)に感染している可能性もあることが分かっています。

治療としてはコンジローマ(イボ)を完全に切除することです。ところが、体内にウィルスが残っている間は再発率が高く、一度の手術では完治せず、何回か追加治療が必要となる場合が多いです。
このコンジローマ切除術もほとんどが日帰りで可能です。

尖圭(せんけい)コンジローマ

肛門内外にイボができる。多くなればなるほど切除後の再発率が高い。

血栓性外痔核

肛門に炎症が起き、1cm程度の血栓(血豆)ができて、痛みや腫れが起こる病気です。
アルコールの摂取や運動・肛門のいきみによって起こる肛門の血液循環異常が原因と考えられています。

治療としては、数ミリの傷から血栓のみを取り出す簡単な処置が行われます。血栓さえ取り除けば速やかに炎症が改善して痛みが消失していきます。この血栓摘除術は日帰りで十分可能です。

血栓性外痔核

血栓を取り除くだけで治る。

直腸脱

直腸が肛門から脱出してくる病気です。
主に高齢の女性が加齢のために直腸の固定が弱くなることや肛門の筋力が低下することで起こります。

筋層まで含めて直腸の全層が脱出する場合を「完全直腸脱」、直腸の粘膜部分のみが脱出する場合を「不完全直腸脱」というように分類します。
普段は脱肛症状があっても診察時には脱出していないことも多く、診断を痔核と間違われることがあります。

治療に関しては、直腸脱は薬では治療できないため根治手術(直腸脱手術)が必要です。
全身麻酔に耐えうる若年者の場合は、直腸を腹部の壁に固定する手術(腹腔鏡下直腸固定術)を行います。

一方、全身麻酔にリスクがある高齢者の場合は、三輪-Gant法・デロルメ法・アルトマイヤー法などの手術が行われます。直腸脱手術は場合により日帰りで可能です。

直腸脱

直腸の全層が脱出する「完全直腸脱」。

肛門ポリープ

直腸と肛門の境目(歯状線)にある、肛門乳頭という膨らみが大きくなったものです。
肛門ポリープは、大腸のポリープと違ってがんになることはありませんが、薬で治ることはないので、肛門から飛び出るほど大きくなった場合には切除が行われます。
この肛門ポリープ切除術は日帰りで十分可能です。

肛門ポリープ"

歯状線にできるポリープが「肛門ポリープ」で、簡単に切除できる。

肛門周囲皮膚炎(肛門周囲掻痒症)

腸から分泌された粘液が肛門周囲の皮膚に付着することによって生じた「かぶれ」のことです。
肛門のかゆみが主症状で、石鹸、洗剤、下着などの接触や「掻きすぎ」で悪化し、完治を遅らせる場合があります。中にはカンジダというカビの一種が繁殖してかぶれる場合や、痔核や痔瘻などの肛門の病気によって粘液が付着してかぶれる場合があります。

治療としては、肛門周囲の粘液を洗い落として清潔に保ってステロイド軟膏を塗布すればほとんど改善します。痔核や痔瘻などの肛門の病気が原因の場合は、それらに対する根治手術が必要です。

肛門周囲皮膚炎(肛門周囲掻痒症)"

分泌される粘液で肛門がかゆくなる。